BBT大学院(オンラインMBA)自腹受講レビュー|38歳からの成長鈍化の焦り・RTOCSの洗礼・役員昇進へのリアルな費用対効果
38歳で直面した「成長鈍化の壁」と創業社長トップダウンへの疑問。乳児期の子育てと多忙な実務の合間を縫い、なぜ完全オンラインのBBT大学院を選んだのか。2年間の泥臭い鍛錬、実質200万円弱の自腹投資、そして役員昇進に至るまでのROIを包み隠さず記録します。
- 受講の動機:38歳・入社3年目で感じた「成長の鈍化」と将来の不安。資格取得(知識)や民間スクール(転職前提)の限界を感じ、「2年間の逃げ場のない負荷」を求めてMBAを決断。
- なぜBBTを選んだか:生まれたばかりの乳幼児を抱え、通学制(グロービス等)は家庭的に不可能。徹底的にオンラインに最適化された学習環境と、大前研一氏が課す「RTOCS」の実践負荷を重視。
- 投資対効果の結論:専門実践教育訓練給付金で約100万円が補助され実質負担は約200万円弱。2年間で60ページの事業計画書を書き切った経験が視座を押し上げ、40代での役員昇進によって投資は十分回収完了。
1. 38歳で訪れた「成長の鈍化」とMBA決断の背景
私がMBA取得を具体的に意識し始めたのは、38歳の頃でした。現在の会社に入社して3年ほどが経過し、業務の手順にも慣れ、日々似たような業務をルーティンとしてこなせるようになっていた時期です。しかし、その安定と引き換えに「自分の成長が明確に鈍化している」という強烈な焦燥感に襲われるようになりました。
「このまま同じ仕事を繰り返して40代に突入して、ビジネスパーソンとして本当に生き残れるのだろうか?」という漠然とした不安がありました。さらに個人的な転機として、当時は子どもが生まれたばかりの時期でもありました。「これからこの子を背負って育てていく責任がある」という重圧の中で、自分の稼ぐ力・市場価値を高めなければならないという危機感は日増しに強くなっていきました。
加えて、当時の勤務先は創業社長がすべてをトップダウンで決める組織風土でした。社長の鶴の一声で方向性が左右される環境の中で、「経営の意図が理解できない」「組織として本当にこれでいいのだろうか」と疑問を抱く場面も多々ありました。会社の意思決定に振り回される側に甘んじるのではなく、自分自身の経営リテラシーを高め、確固たる価値を発揮できる人材にならなければならない――それがリスキリングを決意した根本的な原動力でした。
2. 資格や民間スクールではなく、なぜ「MBA」だったのか
自己投資の選択肢として、最初からMBA一本に絞っていたわけではありません。夜間のビジネス研修、民間プログラミングスクール、あるいは難関資格への挑戦なども一通り検討しました。しかし、どれも自分の課題を根本から解決する選択肢には見えませんでした。
民間の短期スクールは基本的に「未経験からの転職」を主目的としたパッケージが多い印象でした。私は当時転職を希望していたわけではなく、社内での影響力や事業推進力を求めていたため、目的が合致しませんでした。
私自身、様々な資格に挑戦してきた経験があります。資格の勉強自体は否定しませんが、「資格で身につくのは『知識』であり、現場を動かす『スキル』とは別物である」という痛烈な実感がありました。知識を暗記しただけでは、創業社長の壁を突破する力にはなり得ません。
過去にグロービス経営大学院(GMS)の単科で学んだ『クリティカル・シンキング』や『ビジネス・プレゼンテーション』は、実務の現場で明確に活きるスキルとなりました。だからこそ、「単なる知識習得ではなく、実践的な課題解決を強制される環境に身を置きたい」と考えました。
MBAという学位そのものが欲しかったというよりは、「2年間にわたり逃げ場のない過酷な課題を課され続けることで、強制的に自分を脱皮させるプロセス」を求めていたのです。そのプロセスをやり切った証として学位(MBA)が付いてくるのであれば、キャリアにとっても最も強固な裏付けになると確信しました。
3. なぜ通学制ではなく「BBT大学院(完全オンライン)」を選んだのか
MBAを目指すにあたり、最初に頭に浮かんだのはやはり過去に単科でお世話になったグロービスでした。通学制で生身の受講生と対面ディスカッションを重ね、熱気とプレッシャーに揉まれることが最も成長につながるという考えは今でも理解できます。
しかし、当時の私には「平日は多忙な業務をこなし、家には生まれたばかりの乳幼児がいる」という厳然たる制約がありました。週末や平日の夜間に決まった時間教室へ通うリズムを作り出すことは、家庭環境を考えても物理的に不可能でした。
- 徹底したオンライン特化設計:一般的な大学院が「対面講義をオンラインで中継する」形にとどまる中、BBTは設立当初から専用プラットフォーム(AirCampus)を前提に設計されており、スキマ時間を活用した議論が成立する構造になっていました。
- 大前研一氏が課す過酷な訓練「RTOCS」:後述する「もし自分が特定企業の社長ならどうするか」を毎週ゼロから立案する課題に強い衝撃を受け、「ここなら2年間甘えずに鍛え抜ける」と直感しました。
- 机上の空論ではない実践科目(リーンスタートアップ等):理論だけでなく、現役の起業家教員から事業立ち上げの手法を学ぶ科目が充実しており、社内で新規事業・提案を形にしたい自分の志向に合致していました。
4. 週数十時間の負荷とRTOCS・60ページ事業計画書のリアル
入学に際して自分に課した唯一の絶対条件は、「2年間の標準修業年限で必ず完走すること」でした。社会人大学院では仕事の忙しさを理由に3年・4年と在籍を延ばす方も少なくありませんが、期間を延ばせば学費・時間コストが嵩むだけでなく、緊張感が途切れてしまうと考えたからです。
この「2年完走ルール」を貫いたことで、生活は極限まで追い込まれました。平日の通勤電車、昼休み、深夜、そして週末のすべてを課題のインプットと議論のテキスト投稿に充てる日々が始まりました。
毎週「あなたが〇〇社の社長であれば、現在の経営課題に対してどのような解決策を打つか?」という課題が提示されます。過去の事例ではなく「現在進行形の企業」が対象となるため、ネットの模範解答は一切存在しません。有価証券報告書や業界動向を読み解き、自ら戦略を立案してAirCampus上でクラスメイトと激論を交わす訓練を2年間毎週やり抜いた経験は、経営判断の思考体力を桁違いに引き上げました。
そして集大成となった最終プレゼンテーションでは、ゼロから構想した事業について、教員の鋭いフィードバックを受けながら約60ページに及ぶ事業計画書とプレゼンテーション資料を作成しました。市場規模の算定から収支シミュレーション、実行フェーズのロードマップまでを自分の手で作り込み、評価を受けた経験は、それまでの受託的な業務では決して得られない貴重な財産となりました。
5. 自腹投資の総額と給付金活用(実質200万円弱の回収実感)
海外トップMBAに通えば学費と生活費で数千万円、国内通学制でも300万〜400万円超が相場です。BBT大学院においても2年間の正規学費は約300万円程度を要します。自腹で支払う金額としては決して小さくありません。
しかし、BBT大学院は厚生労働省の「専門実践教育訓練給付金」の指定講座となっています。2年間で所定の単位を取得し、確実に修了することで、国から最大約100万円規模の給付金支給を受けられる制度です。
| 項目 | 目安金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 2年間 正規受講料 | 約 3,000,000 円 | 入学金・授業料・AirCampus利用料等の総額 |
| 専門実践教育訓練給付金 | - 約 1,000,000 円 | 所定条件を満たして2年完走・修了した場合 |
| 実質自己負担額 | 実質 約 2,000,000 円弱 | 身銭を切ったことによる強烈な回収コミットメント |
「自己負担が実質200万円弱に圧縮できる」という事実は、受講を決断する決定的な後押しになりました。と同時に、「自分の財布から200万円を拠出している以上、1円も無駄にできない」という強烈な当事者意識が、どんなに過密なスケジュールでもやり切る推進力となりました。
6. 結論:役員昇進につながったROIとおすすめできる人
39歳で入学し、計画通り41歳でBBT大学院を修了しました。あれから年月が経ち、48歳となった現在、私は勤務先の「役員」として経営の舵取りを担う立場に就いています。
もちろん、MBAという紙の学位があったから自動的に昇進したわけではありません。しかし、2年間にわたって毎週RTOCSで経営判断をシミュレーションし、60ページの事業計画書を作り切ったことで、「創業社長の視座や経営の力学が手にとるように理解できるようになった」こと、そして「経営層と同じ言語で議論し、事業提案を具現化できるようになった」ことは間違いなくMBAでの鍛錬の賜物です。
投じた約200万円という費用と膨大な時間に対し、昇進や年収増、そして何より「ビジネスパーソンとして視座が一段引き上がった自信」というリターンを考えれば、投資対効果(ROI)は極めて高かったと断言できます。
・育児や業務の制約があり、通学が物理的に困難なビジネスパーソン
・資格や座学の暗記ではなく、逃げ場のない「思考のアウトプット」を習慣化したい人
・会社のトップダウンに疑問を持ち、自分の頭で経営判断を下せる視座を身につけたい人
・対面での人脈作りやキャンパスライフそのものを最重要視している人
・受動的な講義聴講だけでスキルが身につくと期待している人
・週15〜20時間以上の学習時間を自ら捻出・死守する覚悟が持てない人
費用・実務直結度・習熟の早さなど、全14講座の2軸マップで客観比較